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マンハッタン・ジャズ・クインテット・トリビア・コラム[3]
〜異色のアニメサウンドトラック「レジェンズ 甦る竜王伝説」〜
レジェンズ 甦る竜王伝説
フジテレビ系にて放送された「レジェンズ 甦る竜王伝説」は、現在「月刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の人気コミックを原作とした大人気のアニメーション。太古の昔、栄華を極め「レジェンズ」と呼ばれたモンスターたちが、結晶体(ソウルドール)として21世紀の現代で悪のおもちゃ会社DWC(ダークウィズカンパニー)の手によって発見されたことから、この物語が始まる…。
「レジェンズ 甦る竜王伝説」のアニメサウンドトラックは、デビッド・マシューズによるアレンジ、デビッド・マシューズ・オーケストラによる演奏で収録された。
収録は本場NY、レジェンズの本編を彩るジャズサウンドというアニメのサウンドトラックの中では異色の作品になった。オープニングテーマ「風のレジェンズ(Piano Solo ver.)」、挿入歌「空色の指先(Piano Solo ver.)」を含む全13曲が収録されている。
「レジェンズ 甦る竜王伝説」の大地丙太郎監督は、エンディング曲に山本リンダの『どうにもとまらない』を使い、その歌詞は、オリジナルの作詞家である阿久悠さんが新たに手を加えた新バージョンを英訳化した。監督はさらに本編のバックに流れる音楽をデビット・マシューズに依頼、JAZZにしてしまった。
フジテレビアナウンサー軽部アナウンサーとの対談の中で、以下のように答えている。
軽部アナと大地丙太郎監督
軽部アナ (山本リンダさんの「どうにもとまらない」は)阿久悠さん作詞、都倉俊一さん作曲ですよね。それを阿久さんに書き直してもらってさらにそれを英語に直したと。これはどういうことですか?
大地監督 まずこのシナリオを作り始めて、テーマの一つとして作品をどんな感じにしようかと思った時に、とにかく走り出したらとまらない、そういう主人公ですから、ぴったりな曲だと思いました。ただ、山本リンダさんが歌ったものはちょっと色っぽいので、少年用の詩に直せないかなと、さらにブルックリンですからそれを英語で歌ったらかっこいいのではという2つの面で阿久悠さんにお話をしたところ、2つ返事でOKだよということで。
軽部アナ アニメのエンディングに英語の曲って言うのもあまり聞かないですし、しかも、デヴィッド・マシューズさんという非常に有名なジャズミュージシャンに曲を作ってもらって、それがアニメのバックに流れる。要するにジャズがバックに流れると。
大地監督 ジャズですね。
軽部アナ この(アニメの)雰囲気と大人っぽいジャズというのがどういう風に融合するのか楽しみですよね。
大地監督 これは僕も楽しみですね。
軽部アナ ニューヨークでレコーディングをしたジャズがこのバックにかかる。このあたりもこのアニメの魅力なんじゃないかと思いますね。
大地監督 あんまり定番じゃないところでいろんな側面から考えたものを一つにまとめると変わったものが出来るんじゃないかなと思います。
この異色のサウンドトラックは、アニメ本編とともにアニメファンを越えた層から大歓迎された。
「フュージョン世代も楽しみまくれる」
「メロディ重視の大人のしゃれたジャズの数々がアニメ・サントラで聴ける」
「このサントラはアニメサントラだとなめてかかって聴いてはいけない。 デビッド・マシューズ率いるデビッド・マシューズ・オーケストラのアルバムだと思って聴くべし。 」
アニメの劇判音楽なので長くても3分程度だが、部分的にカットされても違和感を感じないような曲になっている。そのためジャズにあまり馴染みのない方でも聴きやすい。だからこそ、演奏者やアレンジャーの実力というのが出てくるわけだ。
レジェンズ 甦る竜王伝説 サウンドトラック
 
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