HOME カウント・ベイシー・オーケストラ ニュース-05.07.19
「新メンバー加入−83歳から27歳へのバトンタッチ。フレッシュな息吹に期待」
約8年間にわたり、カウント・ベイシー楽団の名リード・アルト奏者を務めてきたジョン・ケルソン氏が、2005年3月に脱退することになった。ジョン・ケルソン(別称ジャッキー・ケルソン)は1995年、グローヴァー・ミッチェルが新リーダーに就任後、すぐにスカウトされて入団。セクシーな音色で、サックス・セクションとバンド全体を自由自在にリードしていた。ジャズ評論家の岩浪洋三氏はジョン・ケルソン氏を次のように語る。
“・・・ジョンは、1922年のカリフォルニア州生まれのベテランで、L.A.でビル・ベリーやフランク・キャップのビッグバンドでプレイし、ハリウッドのスタジオ・ミュージシャンとして活躍している。ぼくなど、毎年ビル・ベリーのバンドで彼を聴くのが愉しみのひとつだった。ある年いなくなったと思ったらベイシー楽団に引き抜かれていた。彼はかつてベイシー楽団で活躍したことのあるマーシャル・ロイヤルに迫る名リード・アルト奏者といえるだろう。ビッグバンドには、サックス・セクションに要になるアルト奏者が必要なのだ。かつてのデューク・エリントン楽団のジョニー・ホッジス、ハリー・ジェイムス楽団のウィリー・スミスらがそうであった。グローヴァー指揮のベイシー楽団に、グローヴァーがジョン・ケルソンを加えた炯眼には感心せざるを得ない。ベイシー楽団はこのジョン・ケルソンの参加で、サックス・セクションはセクシーで色っぽくなった”。(カウント・ベイシー・オーケストラ Japan Tour 2001 オフィシャル パンフレットより)
この偉大な功績を残したジョン・ケルソン氏だが、高齢の為脱退を決意した。彼の後任を授かったのは、2001年からセカンド・アルト奏者を担当してきたマーシャル・マクドナルド氏。そして、新たに加入した注目の新人は、ニューヨーク在住の若手注目サックス奏者、グラント・ラングフォード氏(27歳)。2005年4月から、早速ベイシー楽団の一員として活躍を始め、既に高い評価を得ている。来日公演では、彼の若さ溢れるフレッシュな息吹に期待が高まる。
グラント・ラングフォード Grant Langford(アルト・サックス奏者)
ニューヨーク在住の注目若手サックス奏者。2003年には、セントラル・ブルックリン・ジャズ・コンソーシアム主催の第一回ヤング・ライオン賞を受賞した。ラングフォードはこれまでに、国内外を問わず、レイ・チャールズ・オーケストラ、TSモンク・テンテット、エリック・リード・クインテット、ショーン・トーマス・カルテット、ベン・ディクソン、グラッセラ・オリファント、ルイス・ヘイズらと共演してきた。夏に開催されるコロラド大学のジャズ・キャンプでは、教鞭をとったこともある。
グラント・ラングフォード・オフィシャルサイト
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