HOME カウント・ベイシー・オーケストラ ニュース-05.09.20
「ジャズの都」ニューオリンズの復興
チャリティーの輪が広がる
大型ハリケーン「カトリーナ」は、カウント・ベイシー・オーケストラのメンバーにも大きな被害をもたらした。ニューオリンズに居を構えるトランペッター、アンドレ・ライスは、ヨーロッパ・ツアーを終え帰国したが、最寄空港が閉鎖され現在もなお帰途に着く術がないという。ニューオリンズを拠点に活躍するミュージシャンは多く、黒人ロック歌手ファッツ・ドミノやファンキーロックの歌手Dr.ジョン、ウイントン・マルサリスの父でピアニストのエリス・マルサリスなどが住んでいた。
ニューオリンズの復興を支援しようと、アメリカではチャリティの輪が広がっている。俳優のニコラス・ケイジ、カナダ出身の歌手セリーヌ・ディオン、そしてラップのスーパースターJay-Zらは、それぞれ100万ドル(約1億1000万円)をアメリカ赤十字に寄付。
また、全国ネットのテレビ局NBCは、9月2日に「ハリケーン救済コンサート」という名のチャリティー番組を急遽放送し、ニューオリンズ出身のハリー・コニック・Jrやジャズ・トランペッターのウイントン・マルサリスなどが出演したほか、俳優のレオナルド・ディカプリオやマイク・マイヤーズ、クレア・デインズらが国民のサポートを呼びかけた。
ジャズに纏わる施設や記念碑などが多数あり、その被害状況も危惧される。中でも“生きた博物館”として知られる「プリザベーション・ホール」は、ニューオリンズのフレンチクオーターにあり、伝統的なニューオリンズ・ジャズのメッカとして、多くの観光客などで賑わっていた。
しかし現地の情報によると、建物の壊滅的な被害は免れており、毎夜演奏を繰り広げていたハウス・ミュージシャン達の無事も確認されているという。現在、プリザベーション・ホールは、「ニューオリンズのミュージシャン救済基金」を立ち上げ、寄付を募っている。
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