HOME カウント・ベイシー・オーケストラ ニュース-05.09.27
人気シンガー、パティ・オースティンと共演
エラ・フィッツジェラルドに捧げるコンサート
カウント・ベイシー・オーケストラは、人気シンガー、パティ・オースティンと、今月16日と23日夜、アラバマ州のバーミンガムでエラ・フィッツジェラルドに捧ぐ“FOR ELLA”トリビュート・コンサートに出演した。
オースティンは2002年にビッグ・バンドをバックに偉大なジャズ・ヴォーカリスト、エラ・フィッツジェラルドを讃えて、彼女のレパートリーを中心に歌ったコンサートのライヴ・レコーディング アルバム『FOR ELLA』を収録。グラミー賞にもノミネートされた。
現在55歳の彼女だが声の質はここ数年間ほとんど変わっていない。75分間のショーは彼女のプライベートな話やエラの話、そしてそのふくよかな体から発せられる躍動感あふれる歌声でファンを楽しませ、十分に盛り上がった。
序幕は、約45分間のカウント・ベイシー・オーケストラによるセッションで、ドラマーのブッチ・マイルスが注目を浴びた。そしてパティの番だ。「ユール・ハヴ・トゥ・スイング・イット」から「アワ・ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ」、「ア・ティスケット・ア・タスケット」まで、彼女の声は年齢と経験を生かした幅広い音域と包み込むような響きを持っていた。
カウント・ベイシー・オーケストラはやはり大きな存在であった。エラ・フィッツジェラルドのコレクションの持ち主は、彼女の作品の多くはビッグ・バンド黄金時代に作られたものであるということはご存知だろう。トランペット、ドラムや弦楽器は彼女の音域を引き立てた。ベイシー楽団とのコラボレーションは同様にオースティンの才能を引き立たせるものであった。軽快な曲「ハニーサックル・ローズ」から胸が熱くなるバラード「ミセス・オーティス・リグレッツ」や「ハード・ハーテッド・ハンナ」まで、彼女のパワー、テクニックそしてスケールの大きさはフィッツジェラルドのキャリアに相当するパフォーマンスであった。
パティ・オースティンは3歳の時に“ブルースの女王”ダイナ・ワシントンに連れられ、アポロ・シアターのステージで歌ったことをきっかけに、子供パフォーマーとしてサミー・デイヴィス・Jr.のTV番組に出演。話題を呼び、9歳の時には御大クインシー・ジョーンズのヨーロッパ・ツアーに参加することに。他にもハリー・ベラフォンテ、ロバータ・フラック、ビリー・ジョエル、ブルース・ブラザーズなどと共演した。
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