HOME カウント・ベイシー・オーケストラ ニュース-05.11.4
10月22日から始まったベイシー楽団の“結成70周年記念ツアー”が大盛況のうちに幕を閉じた。ツアー期間は1週間ほどという、日本のファンのための特別な贈り物のような公演であり、それだけに密度の濃いツアーとなった。
オープニングの大阪公演では、4年ぶりのホール・コンサートという期待感もあり、とても緊張感漂う雰囲気のなかでステージが始まり、終盤には会場を熱狂と興奮の渦に巻き込むという、ダイナミズム溢れるステージ展開を見せた(詳しくは、10月25日公開のベイシー・ニュースを参照)。
続く熊本では、学生のビッグバンド・ファンのお客様が多くとても和気藹々とした中、リラックス・ムードの伸びやかな好演を見せた。終演後には、楽団メンバー数名が市内のジャズ・バーに繰り出し、地元ミュージシャンと約2時間ノンストップで熱いジャム・セッションが開かれた。
22年ぶりに訪れた仙台でのステージは、まずビル・ヒューズ氏によるMCで始まり、「今夜、実はライブ・レコーディングが行われています。皆さんの喝采で私たちを存分に盛り上げてほしい。」とアナウンス。それに応える観客とバンドの力の入った好プレイに、場内はいやが上にも興奮が増す熱気に包まれた。また公演前夜には、仙台市天文台のプラネタリウムでジャムセッションに出演した。取り壊し予定の優れた建築物を「ジャズの殿堂」として残そうという地元市民グループの運動に賛同し、朝日新聞他各紙で採り上げられる大ニュースとなった。
東京公演は、超満員の中、著名なジャズ・アーティストや評論家の姿も多数見られ、ベイシー楽団への尊敬と注目度の高さが窺えた。普段披露することの少ない楽曲「フー・ミー?」やメルバ・ジョイス(ヴォーカル)をフィーチャーした「ドゥードゥリン」など変化球を織り交ぜながら、千秋楽に相応しく聴き応えのあるステージであった(スイングジャーナル誌05年12月号にレビューが掲載)。
翌日、楽団メンバーは日本を離れるのを惜しみながら、成田空港を後にした。早速ブッチ・マイルスから日本のファンに温かいメッセージが届いた。
Once again our tour of Japan was highly anticipated and, the Japanese fans did not disappoint us. They are wise in the way of Jazz and the greatest fans in the world. I'm safely home in the U.S. and I am missing the excitement of performing nightly for our fans in all the cities in Japan. It was a wonderful way to celebrate the Count Basie Orchestra's 70th anniversary. I can hardly wait until our next tour. DOMO ARIGATO!!
BUTCH MILES (Butchi-san)
今年も日本でのツアーは期待されていましたが、日本のファンの皆様は私たちの期待を裏切ることなく、じつに熱い声援で応えてくださいました。ジャズの楽しみ方を知っている世界で一番のファンです。アメリカに無事に帰国しましたが、各地方、ファンの皆様方の前で演奏した夜の興奮が忘れられません。カウント・ベイシー・オーケストラの結成70周年記念を祝う最高のステージとなりました。もう来年のツアーが待ちきれないほどです。どうも ありがとう!!
ブッチ・マイルス(ブッチさん)
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